フィンランドが好きな建築学生のブログ

海外で働きたい建築学生へ。フィンランドの設計事務所で働きながら、建築事情を発信しています。

デザインがリアリティーを破壊する

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オーキドアイランドという台湾の島がある。

 

ここでは、90歳くらいの老人がいる。

 

その老人は、

現代人が忘れてしまっていることを

思い出させてくれることを話す。

 

例えば、

かつて自然と共に生きてきた人間は、

サバイバルが主体となった生活をしていた。

 

しかし、徐々にサバイバルと革命と心地よさのバランスが8:1:1くらいだったのに、

心地よさを求める生活になっている。

 

これは、心地よさを求めていくと自然を気にしなくなり、自然に対するリスペクトがなくなる。

 

そうすると、自然が破壊されたり

人間が心地よい世界が作られていってしまう。

 

まさに、

その通りだと感じた。

 

そして、

デザインを今までしてきた自分からすると

少しデザインという言葉を

いう時に躊躇してしまいそうにもなる。

 

そのポイントを押さえて、

より注意深く設計をしなければならない。

 

そして、

その老人は日本語を話すそう。

 

また、

その老人がその島特有の

タロイモを育てる様子は、

とても農業をしているとは思えないほど

単純な作業だそう。

 

タロイモは、水を張った場所に芋を埋めて育ったら収穫し、名の部分のみを切り再び残りの茎と葉の部分のみを戻すという方法だそう。

 

日本の米よりもはるかに

単純な作業である。

 

そして、彼らは800年近く前の先祖から引き継がれる歌を歌い今までの知恵を引き継いできたという。

 

歌を全部知っているのがその90歳の老人だ。

 

このような事実を知り、

この土地に価値を感じている人が

どのくらいいるのだろう。

 

自分達は、歌を歌うことはできないが建築という言語を用いて

その事実と価値を次世代に引き継いでいくことが使命なのだと思う。

 

そんなことを思う夜であった。