フィンランドが好きな建築学生のブログ

海外で働きたい建築学生へ。フィンランドの設計事務所で働きながら、建築事情を発信しています。

隈研吾「人間とテクノロジーと自然の新しい関係性」

隈研吾の講演

 

 

桂離宮は、竹でできた桂垣や竹でできた月見台に感銘を受けたそう。

 

さらに、西洋とは異なるアプローチでの建築として、自然との関係性を示している。

 

そして、熱海にある日向の家では

タウトが地域の人と共同し

自然との関係性を竹などを用いたり、

開口を常に開けておくなどさまざまな実験を通して、桂離宮のような場所を試みた。

 

歌川広重は、浮世絵の人。

浮世絵は、ゴッホが影響を受けた絵の一つである。

広重は、1857年に浮世絵を書いている。

実際にゴッホは、広重が書いた30年後に

コピーを書いている。(1887年)

 

コピーは、広重の「大はしあたけの夕立」である。

 

雨の表現が、世界に類を見ない表現方法だったそう。

 

写実的ながら、雨の独特の視界の遮りを天から降る雨粒の速度と同時に示している。

 

近景には、隅田川の色を深い藍色によって表現しより深さを示している。

 

また、中景には橋を船漕師の姿が描かれている。

 

遠景には、対岸の風景が傾いた水平線で書かれている。

 

 

これを書いていて思ったが、

昔の人は今の人よりも繊細でかなり考え方が今よりも進んでいるではないか。

 

現代の方がむしろ考える脳が減っているのではないかと思うくらいである。

 

フランクロイドライトも広重に影響を受けた1人である。

 

ライトは、広重のコレクターだったそう。

広重は、自然との関係性を浮世絵で示そうとしたのでその方法をまねようと試みたそう。

 

 

小さいパーツで作ることが大切。

小さいダボを増やすと、大きいパーツになる。

その小ささが大切だそう。

 

栃木にある歌川広重美術館は、

後ろにある山とのつながりを考えた建築である。

 

駐車場から中に入るアプローチから真っ直ぐに神社がある。そして、日本人はかつて山に住んでいた。すべてのエネルギーは、山から来ていた。

 

そして、神社は山であり山の端に神社が造られた。

 

丹下健三のデビュー作で知られる

広島平和祈念資料館は戦争からの回復を目指した建築だそう。

 

アーチを作りその先にある原爆ドームに視線がいくような動線計画とした。

 

また、国立代々木競技場は第一競技場と第二競技場の二つを使い富士山との繋がりを作ろうとした。

 

国立競技場は、

今の不景気な時代の中でも多様性を象徴した建築を目指した。

 

そのため、47都道府県の木を使った。

また、法隆寺にインスパイアを受けたそう。

 

スタジアムの木は

ピッチを変えることで、

風の流れを変えようとした。

 

また、日本建築はスクリーンの建築である。

ガラスが来る前は、和紙で空間を仕切っていた。

 

木造建築は、メンテナンスが必要。

しかし、それはむしろ人々が繋がるいいきっかけを生む。

 

ぎゃくに丈夫に作りすぎたりすると、

修理しないので人との繋がりは立てて終わりになってしまう。

 

そして、その方法は伊勢神宮でなされている。

 

伊勢神宮は20年に一度立て直す式年造替がある。